ひと掻き ひと蹴り (2) 〜 ターンの時にコツを掴む 〜 2010.07.01 |
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■ スタート/ターンの違い ひと掻きひと蹴りが、うまく出来るようになってから分かったのだが、 『スタートの時のひと掻きひと蹴り』よりも、『ターンの時のひと掻きひと蹴り』の方が簡単で、 ひと掻きひと蹴りのコツは、(スタート台からだけでなく、水中からのスタートも含めて、)スタート時に求めるのではなく、普段のターンの時にヒントを模索する方が見つけやすい。
もちろん、スタートよりもターンをする回数の方が圧倒的に多いという事もあるが、そうではなくて、ターンの時の姿勢の方が、コツを掴みやすい。 ターンの時のひと掻きひと蹴りがうまくなれば、ベースのテクニックや感覚は同じなので、スタート時のひと掻きひと蹴りも、おおよそ速くなっていく。
実は、私はまだ、スタート台からスタートした時のひと掻きひと蹴りを、ターンの時ほどには、うまくできない。 (前章で、50Mレースのスタートを例示したのは、『ターンの時には、2人同時にターンできない』とか、『ターンまでの疲労具合』といった泳力差的な要素が多く入り込んでしまい、ひと掻きひと蹴り部分だけを純粋に比較できないためだ)
ターンの時のひと掻きひと蹴りは、『ドルフィン+プル動作』で、ギューンと進む気持ちいい感覚があるのだが、スタートの時は、今でも少し、すっぽ抜ける感じがまだあって、ギューンという気持ち良さを感じれないでいる。 その違いの理由は分かっていて、スタートとターンの時では、『ひと掻きを開始する時の姿勢』が違っていて、それがスタートの時のひと掻きひと蹴りを難しくしている。
スタートの時は、水平姿勢から『ひと掻きを開始』してそのまま水平前方に押し出されていくが、 ターンの時は、『水中に潜る姿勢から、ひと掻きを開始』して、水平姿勢に移行していく。 (スタートの入水時、落下の勢いで足先が、上半身よりも水中側に落ちると大きく失速するため、何としても、水平位置で止める必要があるのは、言うまでもない)
このターンの『水中方向に向かって頭がある』、正確には『膝から上が、膝下よりも水中側にある』事がドルフィンキックに都合が良いため、ターンの時の方がうまく行く。 『ドルフィンキックで膝を曲げる事』にとって、ターン時の傾いた姿勢は非常に都合が良く、膝を曲げる時の失速がなくなり、その後の『手を引っ張り始めるタイミングと位置』や『姿勢』といった動作にうまく繋げて、加速する事が出来る。
ここを読み始めたヘタクソ諸君には、まだ良く分からないと思うが、図の『ピンクの矢印』は単に、『体が進んでいく方向』を表しているわけではなく、矢印が膝から伸びているのには理由があって、力を入れていく感覚を含んで表現している。
ヘタクソ諸君の場合、このピンクで表現した矢印が、『お尻』か『腰』辺りから伸びているはずで、その動作支点では、ドルフィンキックが効かない。
今、この文章を理解する必要はないが、うまく出来るようになっていく段階で、自分の向かっている方向を確かめる手段のひとつになるので、頭の片隅に入れていてほしい。
以上のように、より簡単である方の『ターンの時のひと掻きひと蹴り』について伝授していく。
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