ひと掻き ひと蹴り (1)

〜 序 〜

2010.07.01

  

 

■ 序

『クロールのビート板キックを打つと、太ももが痛くて足が棒になって進まず、素人小学生のようなキックになってしまう』

『ドルフィンキックが、ぜんぜん進まない』

『だけど、平泳ぎを泳がせると速い』

『平泳ぎは速いけど、スタート、ターンでいつも離され、そのせいで何度も負けた経験がある』

 

そんな選手にとって、ここに書かれている事ほど貴重な、

『ひと掻きひと蹴りを訓練する手順』

の情報は、おそらく存在しない。

少なくとも日本語で書かれているものでは、最新、最高の情報であるはずだ。

 

どこのHPを見ようが、どんな水泳雑誌を見ようが、どんなに高価で分厚い水泳専門技術書を読もうが、そこには、

『ヘタクソが上手になるノウハウ』

は、まったく書かれておらず、

『水中動作写真を外側から指摘する、表面的な技術解説』

しか載っていない。

 

器用でセンスのある選手が、努力までをも人並み以上に重ねたから、誰もが話を聞きたくなる有名選手になっている事が多いため、

『元々センスがある器用な人には、不器用な人間の視点や感覚を知りえる機会がないので、不器用な人が苦労しているポイントを掴む事ができない』

から、

『ちょっと教わるだけで、うまくなってしまう人』用の技術解説で終わってしまのは仕方のない事だ。

 

 

一流選手にテクニックを聞けるような恵まれた環境でやってきた私自身が、スタートとターンだけは遅く(ひと掻き、ひと蹴りだけは遅く)、

20年に及ぶ選手生活で、スタート/ターンで常に苦い思いをし続けて来て、

『ひと掻きひと蹴りのテクニックは、平泳ぎのテクニックじゃなく、ドルフィンキックがうまく打てなくちゃだめなんだ。きっと、俺のスタート/ターンは一生遅いままだ。しょうがないから、泳ぎで何とかしよう』

と、ずっとそう思ってきた。

 

『その私が、きっかけを掴んで4ケ月の試行錯誤で、出遅れなくなった』

その具体的な思考と、手順を公開しているのだから、

『元々、スタート/ターンがうまかった平泳ぎの選手』の情報よりも、的確で、『出来ない人』の的を得た情報を出せるのは当然だ。

 

(なんか、通販番組みたいな口説き文句だけど、この先を読んでも変なもんを売りつけられるような事はないので、安心して(^.^)。お金にもならない事を、シコシコ書き溜めているのは、社会に何も貢献せずに生きている罪滅ぼしを、自分のためにしているだけです)

 

 

■ 比較基準にした梶田君

私の理論は、他人から得た知識であっても、常に、自分の脳みそで思考し、自分で検証して、確認できた事に対して、確信を持つようになった事ばかりなのだが、一応、証拠を示しておく。

20年も克服できなかった不器用人間が、わずか4ケ月で、これほど成長した事を、不器用なあなたなら、驚く事だろう。

(ちょっと、スクールウォーズ風 (^.^))

 

ここ10年間は、毎年、茨城県選手権で、50M平泳ぎを泳いでいる。

一緒に国体に出場してきた、バックが専門の梶田君は、ゴルフをやらせればうまいし、サーフィンをやらせればうまいしと器用な人間で、平泳ぎを泳がせても、そつなくこなして、平泳ぎが専門である私と同等以上に泳げてしまう、ハンサム慶応ボーイだ (^.^)

 

梶田君には負ける事が多いとはいえ、スタートで先行する梶田君を私が追いかけるレース展開で、どちらが勝ってもその差は0..5秒以内程度の僅差で、昨年(2009年)は最後になんとか私が追い付いて同着優勝したりと、『平泳ぎの泳力』という意味では、ほぼ互角と考えて間違いはない。

つまり、『泳ぎの速さの差』よりも、『スタートの入水から浮き上がりまでの差』が大きい。

 

国体合宿のスタート練習で、毎年のように12.5M通過タイムを計測してきたのだが、梶田君には常に、0.2〜0.5秒も負けていた。

(『たった0.X秒じゃないか』と思う人は、下の写真を見て、その差を、時間ではなく、距離で実感すると良い)

12.5M通過タイム競争では、『梶田君の最悪通過タイムと、私の最高通過タイムが同じ』という結果が、これまでの私にとっての最高結果だった。

 

 

■ 2009年までは遅かった

2009年茨城県選手権50M平泳ぎの

【1】 浮き上がりの1ストローク目
【2】 15M通過地点

の写真を例に示す。

 

毎年、毎回の事だが、『バックの選手で、バサロがうまい梶田君』には、とてつもなく引き離され、呆れかえるほど、私はヘッポコだ。

 

(梶田君も、私も1ストローク目。梶田君の方が前にいるのに、私の方はすでにプルが完了していて、梶田君はまだ、掻き始めたばかり。どんだけ出遅れてんだよ・・・)

 

 

 

 

■ 2010年からは違う

2010年2月に行われた短水路マスターズ大会の1週間前、調整練習で感覚を確認しながら軽く、そして気持ちよく泳いでいる時に、何気に、初期のコツに気付いて、そこからメキメキ上達して4ケ月後のレースでは、これだ。

(梶田君とコースが離れてしまったので、映像が小さい。今年は、泳ぐ前から、スタートで並べる自信があったので、このHP用に、2人が画面に入るように撮影をお願いしておいた)

 

 

梶田君に、ほんの少し負ける程度にまで成長しているし、私たちよりも1.40秒も速く泳いだ隣の高校生にも、スタートでは勝っている。

速い高校生に勝っているだけでなく、その高校生がすでに1ストローク掻き終わっているにもかかわらず、私と梶田君だけは、やっと浮上してきた所で、まだ呼吸をしていない。

 

前年(2009年)の映像なら、私を含めた全員が浮上し、1ストローク目を掻いている最中に、スタートのうまい梶田君1人だけが、まだ水中から浮上していない上に、前に出ている所だが、今年は、私も梶田君と並んでいる (^.^)v

 

念のため、15Mの通過時の様子も示すが、高校生が追い付いてきただけで、梶田君との差はほとんどない。

(この状態から、わずか残り35Mで、隣の高校生に、1.40秒も差を開けられてしまうのだから、泳ぎに関しては、情けない・・・・)

 

 

器用な選手からすれば、この程度の上達に、何の不思議も感じないだろうが、

不器用で、スタートが下手で、さんざん苦労してきた選手なら、

「なぜ、どうすれば、これだけうまくなるんだろう?」

と、不思議でたまらないはずだ。

 

(ちなみに、このレースの私が、たまたま速かったわけではない。2010年の2月以来、別のレースでも、スタートは出遅れなくなった)

 

そのテクニックを、すべて公開する。

 

・・・・・ どこからも情報が得られなくて、俺は一人で20年も辛酸をなめて来たのに、本当は、こんなすぐには教えたくないんだけどねぇ〜〜 ( ̄ー ̄)

どうするぅ?やめとくぅ〜?