マスターズ大会に出よう! (2)

〜 大会に出場する利点 〜

2010.06.10

  

 

■ 大会に出る利点

競うために大会に出るわけではない。

自分の成長基準を得て、自分の現状を把握するために、出るのだ。

 

毎日、体重計に乗って、自分の状態を把握しなくてはダイエットは失敗するのと同じで、成長にとって、現状を把握する事は、とても重要な作業になる。

自分が何秒で泳げるかを知れば、自分が良い方向に向かっているのかどうかの、判断基準になる。

 

小学生からテストを取り上げてしまったら、学力が低下してしまうのと同じで、速くなりたいのなら、大会に出るのは必須だ。

小学1年生でもテストを受けるのと同じで、水泳初心者も大会に出る方が、合理的だ。

 

そんな事よりも何よりも、タイムが縮んで速くなれば、誰でもうれしい。

うれいしいという感情は、快楽のひとつなので、泳ぎ続ける動機のひとつになる。

 

『もう少し、速く泳げるようになったら、出てみよう』

という人は多いが、それはもったいない。

 

ある程度速くなると、そこには壁があって、誰でも一旦、記録が伸びなくなる。

自分のレベルが上がる前から出場していれば、ベスト更新の喜びを、何度も味わう事になる。

 

動物は、同じ快楽を何度も味わうと、病み付きになるので、ベストを出した時の快感は、水泳を始めたばかりの初心者ほど重要だ。

10年に1回でもベストが出れば、激しくうれしい私からすれば、初心者は、うらやましい限りだ。

 

 

■ 練習とレースは違う

『大会に出なくたって、自分で時計を見て、タイムを計ればいいじゃないか』

と思うかもしれないが、練習で出せる力と、レースで出せる力は違う。

 

レースでは、いつも以上の力が出て、良いタイムが出る。

練習中は、緊張感が出ないので、その日の疲れ具合や気分といった外的要因が、大きくタイムに反映されて、基準としてはあてにならない。

 

『大会で出したタイム』という一定の条件下で比較しなければ、自分の現状を正しく把握できない。

 

そんな事よりも何よりも、大会に行くまでのちょっとした旅や、だんだんと増えていく大会会場で知り合った友達など、楽しい事がたくさんある。

 

普段の日常では、仕事場や社会的な地位が邪魔をして、話す機会すらないような異分野の人とでも、意識する事なく知り合いになっている事が多々ある。

大会に何度も出ていると、いつもの顔ぶれのおかげで、だんだんと話す機会が増えてきて、社会的にすごーく偉いとか関係なく、単に水泳という共通項だけで、交わる事になる。

 

こんな楽しい事は、日常生活ではなかなかない。