キャッチング (1) 〜 キャッチは小指から 〜
2008.05.01 |
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■ 常識は真逆に変わってしまった 親指を下にしてキャッチする時代は、もう終わった。
現在のキャッチは、小指がやや下〜ほぼ水平だ。
マイケル・フェルプス選手の左手。
※ 備 ※ 『左手のS字ストロークが悪いから、右手と同じストレートストロークに変えれば、フェルプスはもっと速くなる』と、彼のコーチであるボブ・ボウマンさんは、2008年にテレビで言ってました。
フェルプス選手の右手。
ついでに細かい事を言えば、 『人差し指』と『中指』に力が入ってくっつき、『薬指』と『小指』の力が抜けていて離れる時代も終わり、 『小指』と『薬指』に力が入ってくっついていて、『人差し指』と『中指』の力が抜けて離れている。
常識は、昔と今で、真逆に変わった。
結果論ではあるのだが、キャッチで泡を上に逃がす方向へ手が開いていくから、泡切れが良いという利点もある。
■ 肩甲骨の使い方が真逆に変わった この違いは、肩甲骨の使い方の違いから来ている。 つまり、『指の向きだけ』をマネても、ぜんぜん意味がない。
昔のストリームライン姿勢は、肩甲骨を寄せ、腕を内転させていたから、親指が下になっていたが、 現在のストリームライン姿勢は、肩甲骨を開き、腕は水平〜やや外転させ気味だから、小指が下になる。
『肩甲骨を寄せて絞る昔』と、『肩甲骨を開く今』で腕の捻じる方向が逆だから、力の入る指も逆になるし、指の向きも逆になる。 ※ 備 ※ あるいは、セミのマネして、電柱にしがみ付く感じも近い。電柱に腕や足を回して抱きつくのではなく、両手で電柱を挟み込んでブラ下がる感じ。
腕を頭の後ろで背中側に絞り込んでエビ反っていた昔とは違い、 現在は、より自然な姿勢からストロークを行うため、両腕で両耳を挟むような感じでストリームライン姿勢に入る。
外見から言えば、 昔は、『腰を反って胸を突き出し、お腹をまっすぐにしようとしていた』が、 今は、『お腹を押し込み、背中をまっすぐにした姿勢』を作って泳いでいる。
肩甲骨の使い方が逆だから、ストリームライン姿勢も逆になる。
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