学校水泳 (13)

〜 訓練手順 〜

高橋大和
2009.09.10

 

 

----------  浮く訓練  ----------

【0】 鼻から息を出せるようになる

 

「鼻から息を出して、口から吸う」

という、水中での呼吸法を覚えさせる。

この訓練は、「進む訓練」が完了する前までに出来るように、日々訓練する。

「ドラえもんーーーーーーーー」

で、鼻からブクブク、息を出させる。お風呂でも出来るので、家でもやらせる。

一定のスピードで出せて、自分でスピードをコントロールできるようになるまで、日々訓練する。

 

 

【1】 背面浮き (両手は腰横)

 

体をまっすぐ伸ばして、水面にフラットに浮けるようになる。

両手はまだ、腰横でよい。

 

 

【2】 背面浮き (両手を頭の上)

 

両手を頭の後ろでしっかり組み、肘を伸ばした姿勢で、水面に浮けるようになる。

  

 

----------  進む訓練  ----------

【3】 壁キック

 

プールサイドに座って、膝をピーンと伸ばしたキックが出来るようになる。

この時、足の付け根から、膝、足首を妥協なく伸ばしてキックをさせる。

 

 

【4】 ビート板キック

  

ビート板を持っても、足がピーンと伸びたままのキックが打てるようになる。

正しいキックで、12.5M全力キックが出来るようになる。

 

 

【5】 背泳ぎのキック完成

 

背面浮きにキックを付けて、背泳ぎのキックが完成。

腕、足がピーントしっかり伸びている。特に肘と膝が伸びている事。

 

 

【6】 片手を腰元に下ろした背泳ぎのキック

 

完成系の背泳ぎキックから、片手だけ腰横に下ろしたキックが出来るようになる。

 

 

----------  クロール  ----------

【7】 背面浮き式息継ぎクロール

 

「両手を上げた背泳ぎのキックから片手を腰横に下ろしてた背泳ぎのキック」を利用し、クロールの息継ぎ時にグルッと反転して、背面浮きキックで呼吸をする

「背面浮き式息継ぎクロール」

が出来るようになる。

(ここまでで、最低でも25Mは楽にクリア出来るようになっている)

 

 

【8】 手のリカバリー

 

腕のねじり方を教えて、手をまっすぐ伸ばしたままスムーズにグルグル、陸上で回せるようになる。

その回転方式で、クロールの手のリカバリーが出来るようになる。

 

 

【9】 小さい息継ぎ

 

指導者が下半身を持って支えて、横を向くだけの小さい息継ぎが出来るようになる。

 

 

----------  おしまい  ----------

 

【あとがき】

「泳げない子には、背泳ぎから教えろといってたのに、肝心の背泳ぎの訓練方法の説明はなく、クロールで終わっちゃってるじゃん」

そうです。厳密には

「クロールを泳がせるために、背泳ぎのキックの訓練から入れ」

というのが正しいです。

 

私の文章は非常に長いので、中身に目を通したくなるように、ネーミングにはインパクトを重視しているので、こうなっています。

しかし、クロールも背泳ぎも基本は同じで、背泳ぎの手の動かし方を少し教えるだけで、もう背泳ぎも出来るようになっています。

 

「自分は泳げる」と言った時の一般的イメージがクロールである事と、学校体育のテストが、クロール中心である事から、最終的にクロールで落してあります。