遊べ!大人!

 

遊びの中にこそ、基礎がある。

子供は遊びの中から、立ち上がり、歩いて、走り出す。

 

 

『目標に向かって、がんばる』

手に届きそうな目標があれば、誰だって前を向いて、がんばる。

そんな時は、がんばれ!がんばるべき!

 

『現実が、目標から遠ざかり始めた時』

人は、誰でも、もっともっと、がんばる。

 

がんばって、がんばって、がんばって、それでも、どうしても、越えられない記録の壁。

 

僕は水泳が大嫌いになって、逃げましたよ、10年間も。

知らなかったんだ。

 

体を休める事も、練習の内。

心を休める事も、練習の内。

 

体を休めるから、動き続けられる。

心を休めるから、モチベーションをキープできる。

 

やっちゃダメなんだ。

不安に駆られて、不安に負けて、やっちゃダメなんだ。

 

 

『子供は、泳ぐ事を楽しみにしている』

大学時代、スイミングでアルバイトをした時、僕はその現実にすごく驚いた。

 

『プールに走ってやってきて、笑ってる』

その事に、心底、驚いたんだ。

 

水泳大嫌いになってやめちゃったけど、僕も子供の頃はプールで練習した後、今度は川に行ってまた泳いでた事を、ガツーンと思い出したんだ。

 

右に、左に、上に、下に、グルグル、クニャクニャ。

水の中で遊ぶ事が、楽しくてたまらない。

 

でも、その遊び、『公園の鬼ごっこが、陸上競技の基礎技術になっている』のと同じで、

水中で体をコントロールする基礎技術。

 

『遊ぶ事』を飛ばして水泳を始める子供はいない。

『大人だから』って、そこを飛ばしていいわけじゃない。

 

水の流れを感じて、気持ちよく、素直に反応する。

そこを忘れた時、僕の前には『越えられない記録の壁』が、ドーンと居座った。

まるで、それが『水泳の全て』かのように。

 

怪我をして、練習が出来なくなることも、競泳の内。

モチベーションが下がって、逃げ出すことも、競泳の内。

年をとって、記録が下がっていくことも、競泳の内。

 

もっと、もっと遊べ!

思い出せ!大人!

 

2016/05/05

 



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